- 著者:
- 野村胡堂
- 朗読:
- 後藤敦
「親分、大変な野郎が来ましたぜ」と八五郎「りゃんこ(二本差)が二人――」「馬鹿野郎、御武家を野郎呼ばわりする奴があるものか」通されてきたのは悪相と美男の立派な御武家
オーディオブックのことなら名作・名著を文芸から一般・学術書まで提供することのは出版オーディオブック。日本の心シリーズ、文豪、時代小説など脳を健康にするオーディオブックを揃えています。
「親分、大変な野郎が来ましたぜ」と八五郎「りゃんこ(二本差)が二人――」「馬鹿野郎、御武家を野郎呼ばわりする奴があるものか」通されてきたのは悪相と美男の立派な御武家
「ほんの私の寸志、香奠の代りだが―」と、相模屋喜兵衛がだした帛紗を松五郎は叩き返しました。「金を有難がるのは金持ばかりだ、ざまア見やがれ」花弁のように乱れ散る小判百枚。
どうしても治らないわけのわからない苦痛を抱えている人は少なくないのではなかろうか。これは原因不明の痛みを解決へと導くまでの経過を描いたノンフィクション推理小説である。
「怪談なんですよ」「フム、面白そうだな」「小永井の屋敷から、毎晩女の悲鳴が聞えるって、町内は大騒ぎですよ」屋敷に潜り込んだ平次が見たのは、井桁に縛られた半裸の娘。
下谷の徳蔵稲荷に連れ立って参詣する道の途中「八、あれをつけてみな」「ヘエー、あの美しい新造が曲者なんですかい。驚いたな」張り切って飛び出したガラッ八の首尾や如何に。
近江屋にあやかしがでる「お坊っちゃまの痩せ細るのを見ていると、お気の毒でお気の毒で」とすがる女中に、医者をたのめと平次が言うと「お嬢様の命を狙う者があるのでございます」
めったにない美い女が「悪者につけられています」と平次のもとにやってきた。主人から預けられた品を狙われているといって取り出したのは物々しく封印をされた豪華な手筺。
組織につながれた者。恐怖につながれた者。金に、野心に、愛情に、過去に・・つながれた鎖に抗う者。諦めている者。様々な鎖がまた絡み合う。女刑事音道貴子シリーズ第三弾
何故仕事をしているのかと言えば、ひたすら自分のためだ。贅沢で派手な生活をするためにこそ、仕事に精を出すのだ。「仕事」――橋口雄一郎は、プロの、結婚詐欺師である。
雪の宵、越後屋佐吉の女房が殺された「相手が人間だか化け物だか知らないが、あんまり人を馬鹿にしたやり口だ」何としてでも女房の復讐を討ってくれと、佐吉は平次に頼み込んだ。
「俺は、死刑なんて、いやなんだ。絶対に生き延びてやる!」堤が散弾銃の銃口をこちらに向けた。貴子は反射的に目をつぶった。ふいに、堤はバランスを崩した。――緊迫の下巻
「僕はどういう男だと思う?」才能豊かな、やり手の結婚詐欺師ね、とでも言われたらさぞかし愉快だろう。しかしこれまで一度でも、橋口は言い当てられたことはなかった。
時代小説と言えば!捕物帳といえば!ご存知銭形の親分とガラッ八、罪を憎んで人を憎まぬ人情味あふれる大活躍、絶品の語り口でお楽しみください。『金色の処女』ほか二十話収録。
謝ったのだからもういいでしょくらいに思ってもいた罪は、刑期を終えた後も、旅先までも、容赦なく芭子につきまとう。ムショ仲間の芭子と綾香『いつか陽のあたる場所で』続編
風流三昧の俳諧師蘿月は、遊芸への思いを断ち切れずにいる甥の長吉に、敢えて親孝行のために辛抱せよと諭し、長吉と懸隔が生じる苦衷を味わう荷風の懐旧情緒の代表作のひとつ「すみだ川」。
「硝子戸の中」は、早稲田の漱石山房の硝子戸の書斎に坐して、思い浮かぶあれこれを綴った滋味溢れる漱石最晩年の小品集。胃潰瘍の悪化で死去する前年の作品である。
文科省留学生として英国に派遣された際の生活ぶりを抱腹絶倒の筆致で描く『倫敦消息』『自転車日記』。の2つの随筆には、そのロンドン(倫敦)滞在中での抱腹絶倒の漱石の姿がある。
夏目漱石の代表作『吾輩は猫である』の(一)~(三)までを収録。
友人から奪った妻との人目を避けた質素な生活を描く。『三四郎』『それから』に続く三部作完結編。
夏目漱石の小品の名作三編を、全文朗読。