- 著者:
- 岡本綺堂
- 朗読:
- 村上麻衣
文明開化の空の下、新聞記者に半七老人が語る江戸の思い出話・・・話の妙味ははもとより、厳密な時代考証のうえに作者自身の体験が生身の厚みを加える。ーーおもしろい!
オーディオブックのことなら名作・名著を文芸から一般・学術書まで提供することのは出版オーディオブック。日本の心シリーズ、文豪、時代小説など脳を健康にするオーディオブックを揃えています。
文明開化の空の下、新聞記者に半七老人が語る江戸の思い出話・・・話の妙味ははもとより、厳密な時代考証のうえに作者自身の体験が生身の厚みを加える。ーーおもしろい!
文明開化の空の下、新聞記者に半七老人が語る江戸の思い出話・・・話の妙味ははもとより、厳密な時代考証のうえに作者自身の体験が生身の厚みを加える。ーーおもしろい!
「俺の花火を打ち上げてえなあ」澪通り木戸番小屋でお捨に夢を語る清太郎。「花火の話をしても、どうぞ知らぬ顔をなすって」お捨に手をついたのは清太郎の女房おうのだった。
遊行寺門前の花屋の娘おていが重い気持ちで足を引きずって帰る途中で出会ったのは、亡くした子の墓参に来ていた深川澪通りの木戸番夫婦、笑兵衛とお捨であった。
澪通りの木戸番小屋むかいの自身番で将棋を指しているはずの笑兵衛の大声に、お捨が慌てて飛び出すと、笑兵衛が若い女を抱き起こしていた。錦絵の彫師の女房おえんだった。
深川澪通りの木戸番の女房お捨は、銭湯で、仕立物を生業にしている五十過ぎの女おすまと一緒になった。聞くとおもんという友達が出来て月に一度会うことにしたのだという。
澪通りの木戸番の女房お捨は、富岡八幡宮本祭礼の賑いの中で気づくと、首にかけた己の財布の紐を握っていて、女は紐の先の財布を握っていた。その女の名はおくまといった。
雨がようやく上がった深川は澪通りの木戸番小屋で、寝ずの出水の見張りから帰って飯を食っていた笑兵衛に呼び出しがかかった。居酒屋樽屋のおくめが大暴れしているという。
明日は大晦日という日、深川澪通りの木戸番小屋の前を泣き顔で歩いていた身なりの良い美しい女は、八年前まで近くの長屋に住んでいた痩せっぽちの少女おちせであった。
文明開化の空の下、新聞記者に半七老人が語る江戸の思い出話・・・話の妙味ははもとより、厳密な時代考証のうえに作者自身の体験が生身の厚みを加える。ーーおもしろい!
格好良くあるのにこしたことはないが、格好良いだけではこの世はなりたたぬうえに、どんなにか味気ないことであろうと思われる。幕末から明治維新を生きた6人の侍の物語。
振られ男の徳松。義姉のお吉。継父の弥助。お菊殺しの下手人はつごう三人になりました。御用聞・三つ股の源吉も、さすがに三人も奉行所に送るわけにもいきません。
「あれが自殺だというんですかい、親分」驚くガラッ八。人間は、自分の頸を絞めて死んでしまってから、池へ上半身を突っ込むなんて器用なことが出来るはずもありません。
平次は重大な謎を投げかけました。それを解けるのは、いつぞや平次が女房のお静に髭を当らせているのを見たガラッ八だけかもわかりません。
「相対死を助けて貰っても、一人死をさせちゃ、かえって不憫じゃございませんか、親分」娘の苦境に、彦兵衛は平次に乞い拝みます。男の一世一代の頼みでした。
「八、いやな捕物だったな」平次が関係した捕物の中にも、こんなに用意周到で、冷酷無意なのは類のないことでした。「男の屑さ」
炎上する小屋、飛ぶ投げ銭。「男に心引かれたことのないお局のお六が、岡っ引きに癪の介抱をして貰ったばかりに――」平次に惹かれた女の運命や如何に。
親しい友、酒、あぶらののった沙魚を生醤油と酒で鹹めにさっと煮つけたの・・・ 平蔵は己の気ばらしのひとときを「おれもじいさまになったものよ」とほろ苦く笑った。
天明八年十一月末の夜ふけ、平蔵が市中見まわりから役宅にもどると、熱い酒を手に出迎えた妻女久栄が浮かぬ顔をしている。実家からめんどうなたのみごとがあったという。
佐々木新助は深川を巡回の途中、寒さに疲れた体をやすめるべく大好物の熱い甘酒をすすろうとして富岡八幡官・境内の〔恵比須屋〕へ入り――そこで茶汲女・お才を知った。