- 著者:
- 水上勉
- 朗読:
- 神﨑美和子
昭和初期の能登地方の寒村で、少女まつのと脱走兵の男は出会った・・薪小屋で育ち、戦火に焼かれつつ小説を書き、直木賞作家となった男による映画化もされた秀作。
オーディオブックのことなら名作・名著を文芸から一般・学術書まで提供することのは出版オーディオブック。日本の心シリーズ、文豪、時代小説など脳を健康にするオーディオブックを揃えています。
昭和初期の能登地方の寒村で、少女まつのと脱走兵の男は出会った・・薪小屋で育ち、戦火に焼かれつつ小説を書き、直木賞作家となった男による映画化もされた秀作。
挫折も絶望も病いも老いも、新たな活路に踏み出すための生命の扉だ ・・貧に生まれ、戦争の火と飢えに焦がされ、名声に転がされ、老いに苦しみ、辿り着いた結論とは。
療養中の作者が秘かに病室の庭の池で、 螢を飼ってみようと思い立つが・・(螢) 薬の副作用なのか、眠れぬ夜、昼間の散歩の途中に出会った娘を思う・・・(茄子の花)
私は集中治療室で不思議な夢をみた。敗戦の前年、伏見墨染町の輜重輓馬隊にいた私の、担当の馬「照銀」が、ベッドの傍にきてしきりに古い昔の話をする――
妻・玉枝に「母の面影」を感じ手さえも触れようとせず、作品に思いの丈をこめる竹細工師・喜助。一方、玉枝は娼妓であったころの馴染み客と過ちをおかしてしまう・・
工作機械メーカーの営業マンが、契約をまとめあげ飛び込んだ帰りの寝台特急でつらつらと考える。契約のこと、上司のこと、・・死んでしまった幼なじみのカツノリのこと―—
両親を亡くし、就職は決まらず、生活のために道頓堀ばたの喫茶店で働きはじめた大学生の邦彦。マスターの竹内は実は一筋縄ではいかない人生を送ってきていた・・
夫が自殺し、息子とともに25歳の若さで寡婦となったゆみ子。理解することもできない喪失にみまわれたとき、人は・・
耕助は、妻子に隠れて洋子と京都へ旅に行かんとする大阪駅で、高校のころの友人ランドウの死を知る。甦る記憶が、現在と交差する。生と死の物語。
とあるホテルの松の間、鶴の間、寿の間では結婚披露宴が行われていた。松の間では新郎が来ない、鶴の間には新婦の元愛人が招かれてきている、寿の間ではいさかいが――
ニナ、プアゾン、イヴォアール、ジェム、ナルシスノアール・・自分の薫りをもつ女たち。贅沢に洋酒のきいたトリュフチョコレートの詰め合わせ、のような短編集。
プロポーズときにに贈られたダイヤモンド。デビュタントの日につけた真珠・・・ 恋に磨かれて女性としてかがやくファム・ファタルたちの短編集。
顔を上げて、前を向き、ポジティブに一瞬一瞬をみつめ、いとおしみながら、おもしろおかしく老いていきたい!!未知の自分と出会いながら、居心地良く年を取りましょう。
多少は見栄もはって、「みんな元気に、楽しく生きましょうよ」という気持ちで、私自身の中の老いとそれに付き合う自分の態度を、洗いざらい書く気になりました──
治兵衛は彫金、朝湖は絵描き、容姿気質とも天と地ほどひらきのある二人だったが、互いの友情はこの上なく深かった。(時代小説)
老舗菓子司「金沢丹後」では、小豆の精製によい水がたくさん必要だった。本阿弥家の井戸を使わせてもらっていたのだが、本阿弥家代替わりになり・・・(時代小説)
文明開化の空の下、新聞記者に半七老人が語る江戸の思い出話・・・話の妙味ははもとより、厳密な時代考証のうえに作者自身の体験が生身の厚みを加える。ーーおもしろい!
文明開化の空の下、新聞記者に半七老人が語る江戸の思い出話・・・話の妙味ははもとより、厳密な時代考証のうえに作者自身の体験が生身の厚みを加える。ーーおもしろい!
指物職人の弥助に、老舗・近江屋の主人が口説く「ひとつことに秀でた人は畑が違っても必ず頭角をあらわします、うちの奉公人の手本になって欲しいのです」 (時代小説)
凶作による灘酒の入荷の激減に、灘酒問屋・稲取屋の跡取り息子の高之助は会津酒の扱いを提案するが、当主の勝衛門は「ならん」と言下に駄目を出した。(時代小説)