placeholder imagetokusen logo-320

日本各地の怪談話を小泉八雲によって文学作品によみがえらせた
怪奇文学作品集!!

placeholder image

小泉八雲作品集

著者 小泉八雲

朗読 田島 令子、後藤敦他

朗読時間 83分
CD枚数 2枚組

¥3300円

小泉八雲「怪談」より厳選3話

「怪談」とは、小泉八雲が著した1904年に出版された怪奇文学作品集です。
八雲の妻である節子からきいた日本各地に伝わる伝説や幽霊の話を再話して独自の解釈を加えて制作されました。
17話の怪談話と、3話のエッセイを収めた「怪談」より、ことのは出版が3話を厳選しました!
「雪女」、「耳なし芳一」、「狢」の3話のあらすじと小話を下にまとめて置きますのでみてください(^^)/~~~

※再話とは昔話、伝説などを言い伝えられたままでなく、子供向けにする、
または、現代的な表現の話に作り上げることです。


各話のあらすじは下記にて公開中です!

購入はこちらから

1850年
レフカダ島にて、イギリス(父)とギリシア(母)の間に生まれる。

1856年
両親は離婚し、父は再婚。

1865年
回転ブランコで遊んでいるときにロープの結び目が左目にあたってしまい失明する。
この失明以降、左を向いたポーズで写真を取るようになる。

1890年
女性かつ、年下で優秀なジャーナリストビスランドの言葉に心を動かされ、日本来日を決意する。
(諸説では英訳された古事記に描かれた日本に惹かれたともある)

1890年(7月)
アメリカ合衆国で知り合った服部一三の斡旋で島根県の中学、師範学校の英語教師となる。

1891年
中学校の教頭、西田千太郎にすすめられ小泉節子(松江の士族である小泉奏の娘)と結婚する。

1896年
東京帝国大学文科大学の英文額講師に就職、日本に帰化し「小泉八雲」と名乗り始める。

その後4人の子供に恵まれ、

1904年
54歳で狭心症で死去。

朗読:田島 令子
朗読:後藤敦
朗読:Shelley Sweeney
朗読:David Schaufele
朗読:相原 麻理衣
朗読:中村恵子

雪女
皆さん誰でも一度以上は聴いたことある名前だと思います。
雪女は雪の妖怪で、色々な呼び方があり、「ユキムスメ」、「ユキオナゴ」、
「雪オンバ」、「雪ンバ」、「雪降り婆」などと呼ばれます。
「ツララオンナ」、「カネコリムスメ」、「シガマニョウボウ」など、
氷柱に結びつけて呼んだりと地域などによって呼び方は様々です。

雪女の起源は古い
雪女の起源はとても古く、
室町時代末期の連歌師・宗祇法師によって書かれた『宗祇諸国物語』には、
法師が越後国に滞在していたときに雪女を見たと記述してあり、室町時代にはすでに存在していたことがわかります。
上記のように呼び方は様々ですが、常に「死」を連想させる白装束を身にまとい、
冷たい息を吹きかけて凍死させたり、精を吸い尽くして殺すところなど共通することが多く、「雪の妖怪」として恐れられていました。

小泉八雲の描く雪女
小泉八雲の描く雪女の原伝説は、東京・大久保の家に奉公していた親子(お花と宗八)
から聞いた話が元になっているそうです。
江戸時代の日本は現在よりも気温が低く、元になっている地域(東京都多摩地域)は
冬に大雪が降ることが珍しくなく、気象学的からも矛盾しないため、信憑性が高いと判断され、
2002年には「調布橋」のたもとに「雪おんな縁の地」碑が立てられています。



あらすじ
武蔵の国のある村に、老いた樵(きこり)の茂作と、見習いの巳之吉の2人の樵がいた。
ある冬の日、猛吹雪で帰れなくなってしまった二人は近くの小屋で寒さをしのぐため泊まることにする。
そしてその夜顔に吹き付ける冷たい雪に巳之吉が目を覚ますと、黒髪の綺麗な白装束の美女が茂作に向かって息を吹きかけていた。
息を吹きかけられた茂作は凍死してしまう。
黒髪の綺麗な美女は、巳之吉にも襲いかかろうと覆い被さるが、しばらく巳之吉を見つめた後、笑いながら呟いた。

「お前もあの老人のように殺してやろうと思ったが、お前はまだ若く美しいから、
助けてやることにした。だが、お前は今夜のことを誰にも言ってはいけない。誰かに言ったら命はないと思え。」

そう言い終わると吹雪の中に消えていってしまった。
・・・それから巳之吉はだれにもあの夜のことは言わず過ごしていた。

あの夜から数年後「お雪」と名乗る美女と出会い、恋に落ち結婚した。
二人の間には10も子供が生まれた。
10人の子供の母親をするお雪は老けることは無くいつまでも美しかった。
ある夜、子供達を寝かしつけ、針仕事をしているお雪に巳之吉は言った。

「こうしてお前を見ていると、十八歳の頃にあった不思議な出来事を思い出す・・・。」
と、あの雪の夜のことを語り始めてしまう・・・。

耳なし芳一
安徳天皇や平家一門を祀った阿弥陀寺を舞台とした怪談。
小泉八雲の『怪談』にも取り上げられ、広く知られるようにった耳なし芳一。
八雲が典拠としたのは、一夕散人著の『臥遊奇談』第二巻「琵琶秘曲泣幽霊」(1782年)であると言われています。
『臥遊奇談』に登場する琵琶師の名は芳一であり、背景舞台は長州の赤間関、阿弥陀寺ということから、
これは現今の下関市、赤間神社のことと特定できます。
昔話として徳島県より採集された例では「耳切り団一」で、柳田國男が『一つ目小僧その他』等で言及しているそうです。
耳なし芳一以外にもいくつかの似た話が残されており、部分部分で話が違かったり、結末が
異なっている話もあります。
寛文3年(1663年)に刊行された『曽呂利物語』の中では、
舞台は信濃、善光寺内の尼寺となっているうえ、主人公は芳一ではなく「うん市」という座頭で書かれています!

琵琶法師とは
琵琶法師とは平安時代から琵琶を町中で弾く盲目の僧のことで、
琵琶を弾くことが職業の盲目の僧の芸人でした。

平家物語とは
鎌倉時代に出来た軍記物語で、平家の栄華から没落、武士階級の台頭などを描いた作品です。
文中にしばしば「方丈記」からの引用が見つかったことから、「方丈記」執筆の後に、
出来上がったとされています。

平家物語を作った人
作者については大昔、古来より多くの説がありますが、
現存最古の記述は鎌倉末期の『徒然草』(吉田兼好作)で、
信濃前司行長という人物が平家物語の作者であり、生仏という盲目の僧に教えて語り手にしたとする。
と書かれていたようです。
平家物語が気になった方は是非調べて見てください(^^)/~~~

あらすじ
阿弥陀寺に芳一という目の見えない盲目の琵琶法師がすんでいた。
幼い頃から目が不自由であったが琵琶の腕は師匠をもしのぐ腕前を持っており、
特に壇ノ浦の合戦の弾き語りは真に迫るものがあった。
そして住職に気に入られ芳一は阿弥陀寺に住み込むことになった。

ある夜、芳一はどこかの侍に依頼され、屋敷に連れて行かれ琵琶を演奏した。
大絶賛を受けた芳一はこれから一週間、この場所で夜に演奏をして欲しいと頼まれる。
そしてこのことは誰にも言ってはいけないと言われ、芳一は了承してしまう。
毎夜毎夜と夜に出かける芳一を不審に思った住職が寺男に芳一の後をつけさせら。

ついて行った先は寺の敷地内の平家の墓場だった。
芳一に演奏の依頼をしているのは滅亡した平家の亡霊だったのだ。
それを聞きつけた住職は亡霊から芳一を守ろうとする。
あいにく住職は今夜法事で外出しなければいけなかった。
芳一を連れていけば平家の亡霊が憑いてきて他の人に迷惑がかかるかもしれないと思い、
寺男に芳一の体中にお経を書き付けさせた。
そのお経は書いた部分が亡霊には透明に見えるお経だった。
住職は芳一に「何があってもじっとして動かず、口も利かずに座禅をしなさい。」と命じた。

そしてその夜、迎えの侍がややってきたが、お経の力で芳一の姿は見事に見えなかった。
しかし、お経の書き漏れで、芳一の耳だけが見えてしまっていた・・・。

狢(むじな)
狢とは、狸や狐、アナグマという意味です。
しかし、今作の狢には狸や狐、アナグマは出てきません。
人を化かすという意味合いから今作にはこのタイトルがつきました。


登場するのはのっぺらぼう
のっぺらぼうは、日本人ならかなりの人がご存じの妖怪だといもいます。
顔に目、鼻、口の無い日本の妖怪です。
肉塊の妖怪「ぬっぺふほふ」と同一視されたり、それが伝承の中で変化したという説もあるそうです(^_^;)

あらすじ
紀伊国坂は、日が暮れると誰も通る者のない寂しい道であった。
ある夜、1人の商人が寂しい道を通りかかると、若い女がしゃがみ込んで泣いてるのをみつけた。
心配になり声をかけると、顔をあげた若い女の顔には目も、鼻も、口も、すべてついてなかった。
驚いた商人は逃げだし、蕎麦屋に逃げ込んだ。
蕎麦屋は後ろ姿のまままるで愛想が無い口調で「どうしましたか」と商人に聞いた。
商人は今さっき起こった出来事を話そうとするが走って逃げたせいで息が切れて言葉にならない。
すると後ろ向きだった蕎麦屋が商人の方へと振り向いた・・・。

tokusenn logptokusen logo-320