朗読時間 419分
CD枚数 6枚組
海辺の宿の一室を舞台に、老いゆく事への不安、
満たされない欲、美、孤独を描いた、退廃、唯美的、悪魔的な芸術を意味するデカダンス文学の名作。
江口老人は友人の木賀老人に海辺の近くにある宿を紹介された。
海辺に近い館は二階建てで、中には案内人の女性が一人だけだった。
江口老人は「すでに男でなくなっている安心できるお客様。」として歓迎された。
部屋の中には鍵のかかる寝部屋があり深紅のビロードに覆われた、
裸の「眠れる美女」が眠っていた・・・。
裸の美との悪いいたずらや性交渉は一切許されず、
静かに、そして思い思いの気持ちを抱き、添い寝することだけが許されていた。
美女の美しさに心を奪われた江口老人は、美女を触ったり揺さぶったりしながら、
若い頃に処女だった恋人と駆け落ちしたことを思い出していた・・・。
男で無くなった安心できるお客様と描かれていますが、
どういうことなのでしょう!?
あ、意味はわかるんですが何が安心なのかな?と疑問に思いました。汗
そして物語に出てくる不思議な宿で描かれているサービス。
美女との添い寝!
添い寝とは、いつの時代も一定数需要があるものなのでしょうか?
近代でも添い寝のサービスは男性向け、女性向けと両方存在しますが、
今回は添い寝の歴史について少し調べました(^^)/~~~
日本などアジアでは赤ちゃんと添い寝することに寛容ですが、世界的に見ると歴史は意外と浅く、欧米などでは、
ベンジャミン・スポックの『スポック博士の育児書』に描いてあるのですが赤ちゃんと添い寝することに寛容的ではないみたいです。
子供がきちんと自立するために別室で寝かしつけるのだとか。それと同時に、寝返りによる踏み潰しや、性的虐待、
近親姦につながりかねないので防止しているのだとか。
だがしかし!近年では、アタッチメント・ペアレンティングという赤ちゃんとの、
スキンシップを大切にする育児法などの影響により少しずつですが添い寝をする家庭が増えてきているようです(*^_^*)
近代の日本の添い寝
1980年代の家族では小、中学校で添い寝率が4割だったことに対し、2000年以降の家族ではなんと7割〜8割!!!
昔は中学生頃には添い寝を卒業して9割以上の子が添い寝を卒業して一人で寝ていたが、現代は中学生の3割が添い寝を続けているんです。
なんででしょうか!?
そこを掘り下げると何のページか分からなくなるのでここで終わりにしておきますね。笑
日本人のおっぱい好きは「卒乳」に関係している!?
添い寝と育児と言えば男性のおっぱい好きも理由がきになりますよね!?
世界の卒乳の平均4.2歳に対し日本では1歳半〜2歳までに卒乳します。。
栄養面だけでなく精神的なよりどころでもある「おっぱい」から早い時期に離されるという状況が、
「おっぱい」に対する執着心を強くしているという一説もあるみたいです。
日本人は昔から添い寝で育ってきているので添い寝があんしんするんですかね(*^_^*)??
なじみ深いからこそエロだったり安心だったり色んな感情がわき上がってくるのでしょうか(?_?)
川端康成も小さい頃は添い寝で育ったのかもしれませんね(^^)
人間の本能的なエロを描き人々を納得させる川端康成は本当にすごいです。
添い寝と調べるとすぐにエッチなサイトが引っかかるので調べるの大変でした。笑
こういう題材一つひとつの歴史や風景が見えると作品の楽しみ方や、
感じ方が変わるので楽しいです
和三盆の香りや、力士の香りなど、思わずえ!?となってしまう香りを発売
している和の香水ブランド「J-Scent(ジェイセント)」さんから、
「和肌(やわはだ)」という川端康成の名作、「眠れる美女」を
モチーフにした香水を発売していました。
文学好きの文系女子は是非チェックしてみてくださいね。
名作なのでしっている方も多いと思いますが、果実やミルク、ライスパウダー、サンダルウッドやムスク
が入っていて、甘くパウダリーな乙女の肌を想わせる香りだそうです。
ジェイセントさんいわく、
「日常を忘れ、過去を想起し夢想を去来させる、幻想的な世界へ誘う香り。」だそうです。
どうやら美少女目線では無く添い寝しているおじいちゃん目線のようです。笑
文学好きのお兄様方達、川端康成の「眠れる美女」を手に取りながらのご使用おすすめします笑
国内の映画化にとどまらず、国外でも映画化される名作。
映画化
1968年 松竹
出演:田村高廣、香山美子、殿山泰司、中原早苗、松岡きっこ、山岡久乃、八木昌子、北沢彪
1995年 フランス 「オディールの夏」
出演:エマニュエル・セニエ (オディール)、ジャン=ピエール・マリエル、リシャール・ボーランジェ、シャンタル・バンリエ、ナディア・ヴァレンタン、ジャン=ポール・ボネール、ベルナール・ヴェルレー
1995年 ユーロスペース
出演:原田芳雄、大西結花、吉行和子、福田義之、鰐淵晴子、観世栄夫、長門裕之、松尾貴史、石堂淑朗
※「山の音」と融合させた作品。
2007年 ドイツ
出演:ヴァディム・グロヴナ、マクシミリアン・シェル、アンゲラ・ヴィンクラー、ビロル・ユーネル、モナ・グラス、マリーナ・ヴァイ、ベンヤミン・チャブック、ペーター・ルッパ
2011年 オーストラリア 「スリーピング ビューティー/禁断の悦び」
出演:エミリー・ブラウニング、レイチェル・ブレイク、ユエン・レスリー、ピーター・キャロル、クリス・ヘイウッド、ヒュー・キース・バーン
オペラ化
2008年 オペラ『眠れる美女~House of the Sleeping Beauties~』
2016年 日本公演
眠れる美女(1968)
眠れる美女(1968)
オディールの夏 (1995)
眠れる美女(1995)
眠れる美女(1995)
日本の小説家であり、文芸評論家。
大正から昭和の戦前・戦後にかけて活躍した近現代日本文学の作家。
1968年、日本人として初のノーベル文学賞を受賞。
代表作は
『伊豆の踊子』『抒情歌』『禽獣』『雪国』『千羽鶴』『山の音』『眠れる美女』『古都』など。
また川端康成は新人発掘の名人でもあり、ハンセン病の青年・北條民雄の作品を世に送り出し、
佐左木俊郎、武田麟太郎、藤沢桓夫、少年少女の文章、山川彌千枝、豊田正子、岡本かの子、中里恒子、
三島由紀夫などを後援し、数多くの新しい才能を育て自立に導いた。
多くの名誉ある文学賞を受賞したが、1972年72歳でこの世を去った。
この著者のその他の作品
「雪国」
「千羽鶴」
「波千鳥」
「みずうみ」
「掌の小説」
「眠れる美女」
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