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文豪森鴎外が描くもう一つの山椒大夫

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山椒大夫

著者 森鴎外

朗読 相原麻理衣

朗読時間 86分
CD枚数 2枚組

¥3300円

あらすじ

登場人物
陸奥掾正氏(むつのじょうまさうじ)
地方役人。筑紫へ向かった後に行方不明となる。

安寿(あんじゅ)
正氏の長女。

厨子王(ずしおう)
安寿の弟。成人後に正道と名乗る。

山椒大夫(さんしょうだゆう)
丹後の大金持ち。

藤原師実(ふじわらのもろざね)
関白。


12年前に行方知れずとなった父親を探しに、安寿と厨子王は母親に連れられて長い旅に出ました。
しかし道中で悪質な人買いに騙されて母と姉弟は離ればなれになり、
山椒大夫という富豪の奴隷として売り払われてしまいました。

厨子王は父から受け継いだ護り刀を、安寿は母から受け継いだ本尊の地蔵を、
それぞれ親から渡された宝を握りしめ、過酷な肉体労働を耐えました。
劣悪な環境の中、安寿は幼い弟だけでも無事に逃げ延びられるようにと、
自らの命をかけて弟を京の都に逃がします。

再び母と姉に再会すると心に決めて厨子王は旅を始めます・・・。

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1862年に現在の福島県で森鴎外(本名は森太郎)は生まれました。

森鴎外の家族は代々藩に仕えるお医者さんをしていました。
しかし、祖父、父と婿養子だったため、森鴎外という直系の跡継ぎが出来て家族は期待をよせました。

そして幼い頃から論語や、オランダ語などをはじめとする英才教育を受け、9歳の時には15歳の学力を持っていたと言われています。

1872年には廃藩置県をきっかけに父と共に上京しました。
※廃藩置県とは明治の初め、藩をやめて県を置いたことをいいます。

ドイツ人の教官がドイツ語で授業を行う官立医学校へ入学するため、森鴎外は塾に通いました。
父はなんとしてでも医者にしたかったのだろうという気持ちが伝わります。

そして12歳の時、2歳ほど年を偽って東京大学医学部の予科に入学しました。
入学後、本科に進むと医学の勉強をする傍ら、文学を読んだり、漢文、和歌なども学んでいきました。
この頃から文人としての片鱗を見せ始めていたのでした。


大学を無事卒業後、数年して本人の希望していたドイツへの留学が叶いました。
ドイツ留学から帰国して執筆活動を始めました。
ドイツ人女性と日本人との国際恋愛を描いた「舞姫」は読者を驚かせる作品となりました。
そして代表作の一つともなりました。

もちろんですが、医者も続けていました。
陸軍の軍医部長として日露戦争に行ったりしています。

40代で陸軍のトップににまでなり、8年間トップを務めました。
陸軍医師と小説家を両立し、そのどちらでも活躍する凄い人だったんです。

独特な子供の名前

森鴎外と言えば作品や経歴だけではなく、子供の名前も有名ではないでしょうか?
今で言うキラキラネームに値しそうです。

長男:於菟(おと)
長女:茉莉(まり)
次女:杏奴(あんぬ)
次男:不律(ふりつ)
三男:類(るい)

独特な読み方ですよね。
しかし、これにはきちんと意味があるのです。

小さい頃からオランダ語やドイツ語を学ぶ森鴎外でしたのでグローバルな視線を持っていました。
そこで、子供達が海外でも通用するようにと、「音」にこだわって名付けたそうです。


潔癖症だった
ドイツに留学した時に衛生学や細菌学を学んだのですが、
そのご生ものをとても警戒していたそうです。

生水もNG。
本来ならそのままおいしくいただけるはずの果物も、煮たものしか口にしなかったとか・・・。
煮るのもどうなのよって思いますがね。

また、ドロっとした洋食は作っている最中も、お皿に盛る時も細菌が入りやすく、衛生的に良くないと考えていたそうで、
子供達にマヨネーズを食べることを禁止したそうです。

そんな潔癖症?な森鴎外が好んで食べたのが、
驚かないでくださいね・・・。

まんじゅう茶漬け。だそうです。
聞いただけでちょっとえずきそうです。

ご飯の上にあんこの入ったお饅頭をわってのせて、お茶をかけるだけ!
という簡単&時短レシピ!
とは言えないですが・・・。

そして焼くことによって菌をなくし、栄養もあることから焼き芋も好物だったそうです。

「山椒大夫」(さんしょうだゆう)は、説話「さんせう太夫」をもとにした森鴎外による小説で、鴎外の代表作の一つです。

さんせう太夫とは
岩城の判官正氏の御台所、その子安寿とつし王(厨子王)が、帝から安堵の令旨を賜るべく都へと向かう途中、人買いにたぶらかされて親子離れ離れに売られ、姉弟は丹後の長者「山椒太夫(三庄太夫)」のもとで奴隷として辛酸をなめる。姉の安寿は弟を脱走させたため山椒太夫の息子・三郎によって凄惨な拷問を受けた末に殺されてしまう。つし王は神仏により救われて出世し、山椒太夫父子に苛烈な復讐を行う_。

出典:Wikipediaより


タイトルは違いますが、絵本になっていたり、色々なところで今も愛され続ける作品です。

映画化もされ高く評価されました。

1954年3月31日公開。
ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を獲得するなど、海外でも高く評価されました。
さらにヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を獲得、『西鶴一代女』『雨月物語』に次いで3年連続でヴェネツィア国際映画祭に入賞しました。
ほか、国内ではキネマ旬報ベストテン第9位にランクインされました。
ラストの海のシーンはジャン=リュック・ゴダールが『気狂いピエロ』で再現したほど印象に残ったシーンでした。



説経節の「五説経」と呼ばれた有名な演目の一つが「さんせう太夫」です。

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